ベントフィルター(防水/防塵/通気/通音)
【製品概要】
ベントフィルター(Vent Filter)とは、高分子材料であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜を組成要素とする防水防塵通気膜です。市場では、防水膜、防水透湿膜、PTFE防水膜、PTFE防水通気膜などとも呼ばれております。
製品に使われているPTFE膜は、特殊延伸加工により微小孔を備えた多孔質構造を持ち、通気性があり、埃や水を通しません。ePTFE膜("e"とは英語のexpandedの頭文字が由来)とも呼ばれております。粘着材付きのパッチタイプにすることで、さまざまな製品の筐体面(表面が比較的平滑なプラスチックや金属面など)に貼り付けることができ、例えば、温度差に起因する筺体内の内圧調整や結露防止に役立ちます。
【標準設計と典型的構造設計】
標準寸法や典型的な構造の設計は下図に示す通りです。

【カスタマイズ設計】
カスタマイズ対応もできますので、一度ご相談下さい。ご相談の際、もし設計図面などの参照資料がございましたら、ご提示頂けると助かります。

【実績例①:半導体ウェハ格納・搬送用キャリア向け】
特例の一つとしましては、半導体ウェハ格納・搬送用キャリア(FOUPやFOSB)などに導入され、ウェハの洗浄/乾燥処理の際の通気や透湿向けに活用されております。

その際、お客様のご希望に応じ、PTFE膜にPP等の材質の不織布やメッシュをラミネーションすることが可能です。下に示す3つの断面図(概念図)をご参照下さい。

下表には、具体的な仕様の例(比較的通気量が大きい代表的な構造)を挙げております。上述の半導体ウェハ格納・搬送用キャリア(FOUPやFOSB)への応用以外にも、Air Filtrationなどへの展開もできるものと思われます。

【実績例②:細胞培養ボトルの通気キャップ向け】
細胞培養ボトルの通気キャップへの応用も可能です。


【実績例③:植物組織培養容器向け】
植物組織培養容器に貼り付けて使用することもできます。